ツルネコノメソウ(ユキノシタ科) 水路岩場にあります。
山地の沢沿いの湿地などに生育する多年草です。枝は葡匐(ほふく=走出枝:ランナー)し、細長く伸びます。根生葉は長い柄をもち毛があります。花茎は高さ5~15cmで、茎葉は互生し柄があります。春、茎の頂が分枝して淡い黄緑色の小花をつけます。萼片4で花弁はありません。雄しべ8、蒴果(さくか)は2裂します。葯は黄色。別名はヒメネコノメソウ。
和名「蔓猫の目草(ツルネコノメソウ)」は、匍匐茎を伸ばし繁殖し、蒴果の縫線がネコの目に似ていることに由来します。
ネコノメソウ(ユキノシタ科) 「クリンソウの谷」の三角コーナー(南端)にあります。
山中や山麓の陰湿地に生える多年草です。茎は横に伏し、高さ5~20cmの花茎を出します。葉は対生で柄があり、淡い緑色です。花のそばの葉は黄色です。春、茎の頂に淡黄色(たんこうしょく)の小花が集まってつきます。萼片は4で直立し、花弁はありません。雄しべは4、蒴果(さくか)は2つに深く裂け、裂片(れっぺん)は不同です。先端に1本の縫線(ほうせん)があります。
和名「猫の目草(ネコノメソウ)」は、蒴果の縫線の深く細く裂開した様子が、瞳孔が縦に狭くなった昼間のネコの目に似ていることにちなみます。
ミチノクネコノメソウ(ユキノシタ科) ツルネコノメソウとネコノメソウの間にあります。
山地の谷沿いの林下に生え、高さ5~20cmになる無毛の多年草です。花茎は暗紅色を帯びます。ロゼット状の根生葉があり、花時まで残ります。茎葉は狭い扇形で小さいです。苞は茎葉より大きく、上半部に不規則な鋸歯が目立ちます。苞に囲まれて花がつき、花は直径3~4mm。花弁はなく、萼片は黄緑色で4個あり平開します。花盤は淡黄緑色です。雄しべは8。裂開直前の葯は橙赤色~淡橙黄色です。花柱は2個です。花後に根生葉の腋から細長い匐枝を出し、途中に1対の葉をつけて出根し先端にロゼットをつくり越冬します。果実は蒴果で、2個あります。