「スワンヒルの庭」周辺にあるアキニレ(ニレ科)が、翼果(よくか:果皮の一部が翼状に発達した果実)を驚くほどたくさん付けて黄葉しています。楡の木というと春に花を咲かせるハルニレが一般的で、北海道や北国、高地に自生します。それに対して、アキニレは秋に花を咲かせてこの時季に実を付ける種で、西日本の河原や山地に自生します。野草園では両者を見ることができるように、自生しているハルニレだけでなく、アキニレが植栽されています。
非常に硬い木材であることから「イシケヤキ」と呼ばれたり、河原に自生することが多いので「カワラケヤキ」とも呼ばれたりします。また、葉が小さく樹皮が美しいことから盆栽木としても人気があり、ケヤキに似ているため「ニレゲヤキ」とも呼ばれたりするようです。ちなみに、ケヤキもニレ科の樹木です。