コシノカンアオイ(ウマノスズクサ科) 藤棚と④標識の間のスギの木の根元にあります。
福井県から山形県にかけての日本海側の山地に分布します。日本固有種の常緑多年草です。根茎は暗紫色(あんししょく)をし、短いが太く、地上を匍匐(ほふく)します。葉は長い柄があり、長さは6〜12cmで、卵状広楕円形または卵状ほこ形というよりハート形といった方がわかり易いでしょうか。葉には光沢があり両面とも無毛、斑紋があるものとないものがあります。
花は3月末から6月初旬頃開花し、全体が暗紫色です。内面に縦に隆起した15本程のひだと約7本の横ひだが発達し、格子状になっています。
カンアオイの仲間は江戸時代には諸国から採集され、大いにもてはやされ栽培された時代があったそうです。
ギフチョウの幼虫の食草となりますが、本園にはギフチョウはいません。