ショウブ(ショウブ科)
「大平沼流れ出し口」「薬草コーナー」「クリンソウの谷」にあります。今は「大平沼流れ出し口」のみ咲いています。
ユーラシア大陸および北米大陸に広く分布しています。日本、朝鮮半島、中国、モンゴル、ロシアの極東・シベリア地域、マレーシア、インドシナ、インド、スリランカ、ヒマラヤのほか、北アメリカまで。日本では北海道から九州まで分布しています。池のふちや溝の側に生える多年草で、群落を作ります。草丈は50 ~ 100cmになり、全体に芳香があります。根茎は横に長くはい、節が多く、多肉質で白色であるが赤みがあります。葉は根茎の端に直立し、集まって出ます。初夏花茎を出し、その途中に無柄の肉穂花序をつけ、淡黄緑色の細かい花を密着します。花被は6片。雄しべ6、雌しべ1です。
ショウブは、古くはアヤメと呼んだことがありますが、花が咲くアヤメとはまったく異なる別の植物になります。
和名「菖蒲(ショウブ)」は、漢名の菖蒲の音読みで、古く誤ってこれに当てられたものが現在に及んでいます。中国では、正しくは白菖と書き、「菖蒲」については小型の近縁種である「セキショウ」のことを指します。