ツノハシバミは幼木にも実がたわわになっていますが、ハシバミには2、3個しかなく、実を探すのが大変です。両方が近くにあって比較できる場所が「自然学習センター」の西側道路です。
ツノハシバミ(カバノキ科)
北海道、本州、四国、九州、朝鮮に分布する山中に生える高さ5m程になる落葉樹です。幹は直立し分枝します。葉は有柄で互生し、雌雄同株、早春、小枝から褐赤色をした雄花の尾状花穂が垂れさがります。雄花は雄しべ8。雌花穂は小卵形で柄はなく、鮮紅色の花柱が束生しています。雌花には花柱2。堅果は長いくちばし状の筒形の総苞に包まれます。ナガハシバミともいいます。ハシバミの仲間の果実は昔から食用にされていました。ヘーゼルナッツの名で親しまれているのはヨーロッパ原産のセイヨウハシバミの果実です。和名「角榛(ツノハシバミ)」は、くちばし状の総苞から、ツノハシバミの名になりました。
ハシバミ(カバノキ科)
ロシア沿海地方から東アジア北東部の全域、ならびに、朝鮮半島と日本列島(北海道、本州、九州)に分布します。日の当たる丘に生え、植栽もされる高さ5mにもなる落葉樹です。葉は有柄で互生し、裏面に短毛があります。若葉に紫斑。雌雄同株。早春、小枝から黄褐色の雄花穂が垂れ下り、雄しべは8。雌花穂は小枝に上向きにつき無柄です。鮮紅色の花柱を束生します。雌花は苞鱗ごとに2個。堅果は鐘形の総苞に包まれます。和名「榛」葉皺実(ハシワミ)皺(しわ)の多い葉を持ち、果実が実ること。榛柴実(ハリシバミ)、葉柴実(ハシバミ)などいろいろあるが定かではありません。