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マタタビの虫こぶの実が落ち始めました

マタタビ(マタタビ科)

 北海道、本州、四国、九州に分布します。国外では千島列島、朝鮮半島に分布します。湿り気のある山地の林縁に自生する雌雄異株の蔓性の植物です。葉は互生し葉柄があり、花期には枝先の葉が白くなります。葉のわきに芳香のある白い梅の花に似た5弁の花が咲きます。雄花は多数の雄しべを持ち、雌花は柄があり単独で咲き、1本の雌しべがあり、柱頭は多数に裂けます。別名 ナツウメ(夏梅)ともいいます。

 和名「木天蓼(マタタビ)」は、アイヌ語のマタタンプが転訛しました。また、古名で和多々比(わたたび)と呼び、ワタタビが転訛したという説があります。

 「マタタビアブラムシ」という小さな昆虫が、花の子房に産卵すると、植物組織が異常な発達を起こしてこぶ状の実になります。これを虫こぶといいます。また、虫癭(ちゅうえい)ともいいます。

 このマタタビの虫こぶ(虫癭)や蔓(つる)、虫こぶでない実は薬草になります。生薬名は、熱湯又は短期間蒸してから、天日で乾燥させたものを木天蓼(モクテンリョウ)、マタタビの蔓を乾燥したものを天木蔓(テンモクツル)、虫こぶでない実を乾燥したものを木天実(モクテンジツ)と言います。

 漢方薬「木天蓼」の薬効は、冷え症、利尿、強心、神経痛とされています。

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