ヤマグルマまだ紅葉せず

 「スワンヒルの庭」の西側のヤマグルマが例年だと10月末から紅葉がはじまるのですが、今年はまだ紅葉になっていません。本園では、昨年11月11日に初雪でしたが、今日、11月17日現在で、最低気温が氷点下を下回らない日が続いていて、初雪もまだです。紅葉が始まらないのは暖かいせいなのでしょうか。

 

ヤマグルマ(ヤマグルマ科) 

 日本では、本州(山形県以南)、四国、九州、琉球、伊豆諸島に、東アジアでは、台湾、朝鮮半島南部に分布します。山中に生える落葉樹で幹は直立し、高さ17m位になります。葉は枝先に集まってやや輪状につき、長柄があり、革質で光沢があります。春枝先に総状花序を出し、黄緑色の両性花を開きます。苞(ほう)(蕾(つぼみ)を包むように葉が変形した部分)は早く落ちます。花柄は長く、花被はありません。雄しべは多数で葯は淡黄色。心皮(「花」の各要素は「葉」の変形と考えられ、雌しべを構成する「葉」を「心皮」(しんぴ)といいます。)は5~10。樹皮から鳥もちを作ります。トリモチノキともいいます。

アオハダの実 落葉した木に鮮やかに

 アオハダ(モチノキ科)はすっかり落葉し、黄葉が綺麗だった葉がすっかりなくなっています。そして、一際鮮やかに見えるようになったのがアオハダの実です。9月の頃の、緑の葉の間に見え隠れする赤い実も綺麗でした。また、10月の、黄葉の中に見える赤い実も素敵でした。11月の、落葉した後のアオハダの実もまた見ごたえがあります。

トチノキの冬芽 太陽の光を反射しピカピカ

 トチノキ(ムクロジ科)の冬芽が、晩秋の太陽に照らされてピカピカ光っています。トチノキの冬芽は樹脂におおわれているので、太陽の光を反射し輝いて見えるのです。近づいて冬芽に触ってみると、べとべとします。この樹脂で冬芽は寒さを防ぎ、また、虫の侵入も防いでいるといわれています。

トチノキ(ムクロジ科)

落葉性の高木で、日本固有種です。水気を好み、沢筋などの適度に湿気のある肥沃な土壌で育ちます。葉は非常に大きく、長い葉柄の先に倒卵形の小葉5-7枚を掌状につけます(掌状複葉)。葉の間から穂状の花を咲かせます。花は白〜薄い紅色です。果実は、一般的に「栃の実」と呼ばれて食用になります。栃木県の郷土の木として親しまれています。

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