「ナナカマドの森北側」「七草の庭の看板付近」「ツツジの丘南西側」で見られます。本州~九州の日向の山野に生えるシダ植物です。栄養葉は羽状に裂けた複葉(下段写真参照)となります。これとは別に基部近くで分枝して立ち上がった“胞子葉”(上段写真参照)があり、これが房状で花のように見えることから、「冬の花蕨(ふゆのはなわらび)」の和名が付きました。秋に葉を出してそのまま冬を越し、初夏に地上部が枯れます。
ワラビの名がついていますが、ワラビの仲間ではなく、ハナヤスリ科の多年生草本です。ワラビのように食べられるかについて調べてみると、胞子葉の葉柄部分を茹でて食べることができるようです。また、姿が面白いため、栽培されて盆栽とされることもあります。漢方では「陰地蕨(いんちけつ)」と呼ばれ、全草を刈り取って干したものを煎じて腹痛や下痢の薬とします。
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