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オオカメノキの紅葉と冬芽

 「薬草コーナーを杉林に向かってすぐ右側」のオオカメノキです。

 北海道、本州、四国、九州に分布し、ブナ林内や針葉樹林内に自生する落葉低木です。樹高は2~4mになり、葉は枝に対生し、形は円形で葉の先端は尖り縁は全縁になります。葉脈がシワ状に目立ち、形が亀の甲羅に似ているため、この名前が付きました(和名は大亀木)。花の中心部には両生花が集まり、そのまわりに白い装飾花がつき、アジサイによく似ています。アジサイの仲間は、萼が変化したものですが、本種は、花が変化したものです。別名「虫狩」と言われることがありますが、葉が虫に食べられることが多いことに由来します。

 紅葉が始まりました。葉脈の黄色が鮮やかです。冬芽は「ウサギの万歳」「ウサギの耳」等と呼ばれることがあります。キャラクターのようで可愛いですね。真ん中の丸い芽が花芽で、両脇の細長い芽が葉芽です。春に咲く白い花はとても可憐で、多くの方が「綺麗だね」と言ってくださいます。

イイギリの実は、ぜひ見上げてください

「スワンヒルの庭の北側道路」のイイギリです。

 日本(本州以南)、朝鮮、中国、台湾に分布する山地に生える雌雄異株の落葉高木です。太い枝を車軸状に広げ、樹皮は灰白色です。葉は大きなハート形で互生し、秋には黄葉します。枝先に長さ20-30cmの円錐花序が垂れさがり、緑黄色の花を多数つけます。果実は球形で、秋に真っ赤な房状の実を木いっぱいにつけます。果実は長いあいだ枝についているのが、突然なくなってしまいます。和名は「飯桐、椅昔(イイギリ)」。木の姿がキリに似ていること、大きな葉が昔、食器代わりに飯(おこわ)を包むのに使われたことに由来します。

 今はまだ葉が残っていますので、実は葉の陰に隠れている状態(左下写真)です。そこで、ぜひ木の下から見上げてください。高い枝いっぱいにブドウの房のような実がたくさんついている様子に感嘆されることでしょう。その様子は、「実りの秋」そのものです。

 

ムラサキシキブは可憐な花から紫色のかわいい実をつけます

ムラサキシキブ(シソ科)

 北海道南部、本州、四国、九州、沖縄に分布します。国外では朝鮮半島と台湾、中国の山地に分布します。低い山地や野原に生える落葉低木です。幹は高さ1.5~3m位。葉は対生し、楕円形で縁には鋸歯があります。葉の付け根から集散花序をだし、多数の淡紫色の小さな花を付けます。がくは短い鐘形で浅く5裂し、花冠は先が4裂します。果実は球形で秋に紫色に熟します。コムラサキは花序が葉腋より少し上部につくことで区別できます。

 和名「紫式部(ムラサキシキブ)」は、平安時代の女性作家「紫式部」。元は「ムラサキシキミ」と呼ばれていた。シキミとは重る実=実が沢山なるという意です。

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