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ドクウツギは3大日本有毒植物の1つ

ドクウツギ(ドクウツギ科)

 北海道、近畿以東の山地に生える落葉樹です。高さ1.5m位になります。葉は柄がなく対生で一見羽状葉のように見えます。雌雄異株(しゆういしゅ)で春に葉より早く黄緑色の小さな花を開き、長い雌花穂と短い雄花穂となります。萼片5、花弁5。雄花には雄しべ5、雌花には5個の子房があります。多汁の宿存花弁(しゅくそんかべん:花弁が,脱落する時期になっても母体にとどまっていること )は初めは紅く、紫黒色の実になります。毒があり、食べると死ぬのでイチロベゴロシともいいます。トリカブト、ドクゼリと並んで日本三大有毒植物の1つです。

 和名「毒空木(ドクウツギ)」は、枝ぶりがウツギに似ていて、毒を含むことからこの名があります。

 有毒部位は茎葉全株、果実です。果実・種子には猛毒のコリアミルチン、ツチンを含み、茎葉には、コリアミルチンを含みます。猛烈な痙攣、呼吸停止で死にいたります。絶対に口にしてはいけません。

 

ツルコケモモの実が赤く色付きました

ツルコケモモ(ツツジ科)

 日本では、北海道、本州の中部地方以北に分布し、国外では、北ヨーロッパ、北アジア、北アメリカ北部など、北半球の寒い地域に広く分布します。高層湿原でミズゴケとともに生える常緑小低木です。茎は針金状横をはい、長さ20cm位になります。葉は互生し、硬く厚く光沢があり長さ7~14mmです。7月、茎頂に小苞葉2枚をもつ細長い花柄を立て淡紅色の花を開きます。花冠は、長さ7~10mmで4深裂し、裂片は著しく外側に反り返ります。赤熟した液果は、酸味があって生食のほかジャムなどにします。英名はクランベリーです。

 和名「蔓苔桃(ツルコケモモ)」は、「蔓」のように伸長し、地上部が地面を這う様子を「苔」に例えたものです。「桃は果実の意味」で実が実ることによります。

 

フジバカマは薬草でもあります

フジバカマ(キク科)

 秋の七草の一つ。として、渡りの蝶アサギマダラの 蜜源としては何度も紹介していましたが、純粋にフジバカマとして紹介していなかったことに、今更ながら気づきました。

 フジバカマは中国原産といわれる多年草です。本州の関東地方以西・四国・九州に分布しています。国外では朝鮮半島と中国に分布しています。葉は3裂しますが、下部の葉は分裂しないことも多いです。葉は対生し、短い葉柄があります。秋に茎の上部で分岐し、淡紅紫色の少数の管状花よりなる頭状花序を密生します。花が似るサワヒヨドリは葉柄がないことで区別し、ヒヨドリバナとは、葉がやや厚く、表面に光沢があり裏面に腺点がない点で区別できます。

 和名「藤袴(フジバカマ)」は、花の色が藤色を帯び、花弁の形が袴のようであることからこの名があります。

 薬草です。つぼみがついた時に全草を採取して乾燥させたものを生薬名「蘭草(ランソウ)」と言います。利尿、通経や黄疸、腎炎などで体にむくみがある場合には、煎じて食間に服用します。糖尿病の予防と治療にも効能があります。浴湯料としても利用します。

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