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見慣れたアカマツですが、知らなかったことが一杯の木です

アカマツ(マツ科)

 和名「赤松(アカマツ)」は、樹皮が赤いことから。神様が木に降りてくるのを待つ木。二股に分かれた松葉から、「股(マタ)」がマツに訛化した説があります。クロマツ(黒松)をオマツ(雄松)というのに対してメマツ(女松)という地方もあります。

 アカマツ林に生息するマツタケは、アカマツを主な共生相手とする「菌根菌(きんこんきん)」です。アカマツの根に「菌根」という器官を形成し、マツが土から水分や養分を吸収するのを助け,代わりにマツから炭水化物をもらって生活しています。マツタケの生育には50年生くらいまでの比較的若いアカマツ林が良いとされています。本園にはマツタケはありません。

 マツ材線虫病(英:pine wilt、通称:松くい虫)は全国的にアカマツの枯死被害をもたらしている病害です。原因はマツノザイセンチュウによる感染症であることが1971年に日本人研究者(森本桂氏, 岩崎厚氏らによって発表されました。1972年、森本桂氏, 岩崎厚氏らによってマツノマダラカミキリによって媒介され]ことが判明しました。

 媒介昆虫の駆除や殺線虫剤の樹幹注入などの対策が被害の先端地域や保安林などの重要な森林を中心に進められています。また、被害の大きかった森林でも枯死せずに生き残ったアカマツを選抜して種を採り、線虫に強い系統を探し固定する試みが全国で行われているそうです。 

サワヒヨドリが咲いています

 「水辺の花コーナー」で、サワヒヨドリが咲いています。

 日本では北海道~九州、屋久島、種子島に、アジアでは 朝鮮,台湾,中国,ベトナム,フィリピンに分布しています。日当たりの良い山地に生える多年草です。茎は直立し、高さ50~100cm、毛があります。葉は対生で柄がなく、裏は淡色で腺点(せんてん:蜜、油、粘液などを分泌または貯めておく小さな点のこと)があり、秋に茎の上部に花穂をなし、白か淡紅色の小頭状花序がつきます。痩果(そうか: 果皮が堅い膜質で、熟すと乾燥し、 一室 に1個の種子をもつもの。)の冠毛は白色です。

 和名は「沢鵯(サワヒヨドリ)」。写真からもお分かりのように、ヒヨドリバナに似た花をつけ、沢などの湿地を好むことからつけられました。

ムクゲは長く花が楽しめる植物です(今年の開花は7/14で、9月下旬まで)

ムクゲ(アオイ科) 「吉林の庭」にあります。

 中国が原産です。日本へは平安時代初期には渡来していたと考えられています。庭木として植えられる落葉樹です。幹は直立し、高さ3m位で、よく枝分かれします。葉は柄があり、互生です。夏から秋に枝の上部の葉腋に短い柄のある紅紫色、または白色の花を開きます。花の脇には蕾が多数あり、次から次と咲いていきます。花の下にいくつかの線形の小苞葉があります。萼は鐘状で5つに裂け、花弁が5枚あります。雄しべは単体で多数あり、花柱は長くのび、蒴果は5つに裂けます。

 和名「木槿(ムクゲ)」は、漢名「木槿」の音読みである「モクキン」が転訛したものともいわれています。

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