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雨に濡れる ナツズイセン

 「ナナカマドの森の東・アケビ棚近くの道沿い」で、ナツズイセンが咲きだしました。和名の「夏水仙」は、スイセンの葉に似ているためついた名前ですが、スイセンの仲間ではなく、これから咲くヒガンバナの仲間です。花期に葉がないため、ハダカユリと呼ばれることもあります。

 観賞用に栽培されるほか、日当たりの良い草地に自生している多年草です。細長い葉は早春に伸びだし、地下の鱗茎に栄養を貯め、初夏には葉が枯れてしまいます。夏には60cm程の花茎を立ち上げ茎頂にラッパ形のピンクの花を数個咲かせます。

 学名に、ギリシャ神話の「海の女神リコリス」の名がついています。花がとても美しいため、つけられました。今日のナツズイセンは雨に濡れ、学名通りの姿を見せてくれました。 

ボタンヅル

「藤棚」横でボタンヅルが咲いています。

 日本では、本州、四国、九州に分布し、山野の日当たりのよい草原や林縁などで、低木林や他の草などにからんで生育する木質のツル植物です。茎は2~4m程に伸びてまばらに分枝し、葉は対生で柄があります。夏に茎の先や葉腋から柄のある花序をだし、乳白色の小さな花を多数つけます。萼片は4個で十字形にならび花弁のように見えますが、花弁ではありません。雄しべ、雌しべは多数あり、花柱は白色で羽毛状です。

 和名は「牡丹蔓」。 葉の様子がボタン(牡丹)に似ていて、つる性であることからつけられました。雄しべがとても長い。萼片と同じかそれ以上の長さがあるようです。この時季、白い花は涼しげに見え、いいですね。

ヒメキンミズヒキ

「案内番号13番から東トイレに向かう杉林の道沿い」に、ヒメキンミズヒキが咲いています。

 北海道(南部・西部)、本州、四国、九州、屋久島に分布します。山地、丘陵地の林下や渓側の沢筋などに生育する多年草で、茎は細く直立し高さは30~50cm位、まばらに分枝し枝も細く全体に毛が生えます。葉は互生し奇数羽状複葉3~5個で、まれに7個の小葉からなります。先端はあまりがとがらず円形または鈍形で、縁には円みのある粗い鋸歯があります。葉の裏面には不明瞭な白色の腺点と托葉があり、葉柄の基部に合着します。夏に頂生の総状花序を出し、花は黄色で直径約5mm、花弁は細くなります。雄しべは5~8本で、果時の萼筒も小さいようです。

 キンミズヒキとヒメキンミズヒキの違いは、雄しべの数が10~13本に対して5~8本、花径が8~10㎜に対して5mm、高さ50~150㎝に対して30~50cm等で区別できます。中でも、葉の形が尖っているか・丸みを帯びているかが区別しやすいと感じています。(1枚目の写真参照)。

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