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ヤマジノホトトギス

 「料金所入って右に曲がってすぐ右側(ウマノスズクサの向かい)」で、ヤマジノホトトギスが咲きました。

 日本固有種で、北海道西南部、本州、四国、九州に分布し、山野の林内に生育する多年草です。茎の高さは、30~100cmで、花は葉腋につきます。6枚ある花被片は、薄紫色を帯びた白色で暗紫色の斑点があり、上部は平らに開き、反曲しません。花の中央に立つ噴水状のものは、大きく立ち上がり3裂して、さらに先が2裂する雌しべと、下向きの葯をつけた3本の雄しべです。

 和名「山路の杜鵑草」。 山道で見かけるホトトギスの仲間で、花の模様がホトトギス(鳥)の胸の斑紋と似ていることに由来します。 これまで、変わったつくりの花をいくつも紹介してきましたが、この花も個性あふれる花の一つではないでしょうか。「マグノリア通り」に背の低いヤマジノホトトギスがありますが、こちらはまだ開花していませんでした。

めでたい花 ミズヒキ

 「藤棚の北側」でミズヒキが咲きました。

 細長い花序が出て、小花をまばらにつけます。 花弁はなく、花弁状の萼があり、深く4つに裂けます。 雄しべは5本、 雌しべの花柱は先が2つに裂け、先端は鍵のように曲がります。 萼片4枚のうち3枚が赤く1枚が白です。葉は楕円形で先が尖り、互い違いに生え(互生)、 両面に毛があり、時に逆V字状の黒い斑入りのものもあります。

 紅白の水引を由来とするめでたい花なので、開花したらお知らせしようと楽しみにしていました。ところが、開花してみると花の小ささに悪戦苦闘、赤3枚白1枚の萼片がお分かりになりますか?ぜひ、実物でお確かめください。小さいけれど、存在感があります。

オニユリは花が大きく、葉腋にムカゴがつきます

オニユリ(ユリ科) 「マグノリア通り」東側にあります。

 朝鮮南部が原産地と考えられている多年草です。古くから栽培され、北海道~九州の人里近くにしばしば野生化しています。茎は高さ1~2m。葉は互生で、披針形~広披針形で先はとがります。葉には柄がなく、基部に黒紫色の珠芽(ムカゴ)ができるのが特徴です。茎の上部に直径10~12cmの花を4~20個もつけますが、種子は作りません。

 和名「鬼百合(オニユリ)」は、コオニユリより少し大きいからオニユリで、オニは、鬼(おに)で橙赤色の花の咲く様子を鬼の顔に見立てたといいます。

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