みどころ情報

「クリンソウの谷」の南側の20m程の所に3種類のネコノメソウが見られます。

ツルネコノメソウ(ユキノシタ科)  水路岩場にあります。

 山地の沢沿いの湿地などに生育する多年草です。枝は葡匐(ほふく=走出枝:ランナー)し、細長く伸びます。根生葉は長い柄をもち毛があります。花茎は高さ5~15cmで、茎葉は互生し柄があります。春、茎の頂が分枝して淡い黄緑色の小花をつけます。萼片4で花弁はありません。雄しべ8、蒴果(さくか)は2裂します。葯は黄色。別名はヒメネコノメソウ。

 和名「蔓猫の目草(ツルネコノメソウ)」は、匍匐茎を伸ばし繁殖し、蒴果の縫線がネコの目に似ていることに由来します。

ネコノメソウ(ユキノシタ科)  「クリンソウの谷」の三角コーナー(南端)にあります。

 山中や山麓の陰湿地に生える多年草です。茎は横に伏し、高さ5~20cmの花茎を出します。葉は対生で柄があり、淡い緑色です。花のそばの葉は黄色です。春、茎の頂に淡黄色(たんこうしょく)の小花が集まってつきます。萼片は4で直立し、花弁はありません。雄しべは4、蒴果(さくか)は2つに深く裂け、裂片(れっぺん)は不同です。先端に1本の縫線(ほうせん)があります。

 和名「猫の目草(ネコノメソウ)」は、蒴果の縫線の深く細く裂開した様子が、瞳孔が縦に狭くなった昼間のネコの目に似ていることにちなみます。

ミチノクネコノメソウ(ユキノシタ科) ツルネコノメソウとネコノメソウの間にあります。

 山地の谷沿いの林下に生え、高さ5~20cmになる無毛の多年草です。花茎は暗紅色を帯びます。ロゼット状の根生葉があり、花時まで残ります。茎葉は狭い扇形で小さいです。苞は茎葉より大きく、上半部に不規則な鋸歯が目立ちます。苞に囲まれて花がつき、花は直径3~4mm。花弁はなく、萼片は黄緑色で4個あり平開します。花盤は淡黄緑色です。雄しべは8。裂開直前の葯は橙赤色~淡橙黄色です。花柱は2個です。花後に根生葉の腋から細長い匐枝を出し、途中に1対の葉をつけて出根し先端にロゼットをつくり越冬します。果実は蒴果で、2個あります。

ネコノメソウが違うところにありました

 以前はクリンソウの谷の「ツルネコノメソウ」のある水路の土手の上にあったそうですが、いくら探しても見つかりませんでした。そうしたらなんと「クリンソウの谷」の南端、我々が通称「三角コーナー」と呼んでいる所の通路寄りの所にありました。また、「ひょうたん池の」西側のフタバアオイがあるあたりにもあることがわかりました。早速看板を作って明示したいと思います。

 ネコノメソウ(ユキノシタ科)

 南千島、北海道、本州、九州北部に分布しています。日本固有種です。山中や山麓の陰湿地に生える多年草です。茎は横に伏し、高さ5~20cmの花茎を出します。葉は対生で柄があり、淡い緑色をしています。花のそばの葉は黄色です。春、茎の頂に淡黄色(たんこうしょく)の小花が集まってつきます。萼片は4で直立し、花弁はありません。雄しべは4本あります。蒴果(さくか)は2つに深く裂け、裂片(れっぺん)は不同です。先端に1本の縫線(ほうせん)があります。

 和名「猫の目草(ネコノメソウ)」は、蒴果の縫線の深く細く裂開した様子が、瞳孔が縦に狭くなった昼間のネコの目に似ていることにちなみます。 

ヤブレガサが芽吹いてきました

 1週間ほど前にいらっしゃったお客様から「ヤブレガサの芽吹きが見てみたい。」とのご要望がありました。やっと芽吹いたのでご紹介します。

ヤブレガサ(キク科)  「ひょうたん池」西側、ミヤマカスミザクラから南に向かった歩道沿い(東側:左側)にあります。

 本州、四国、九州に分布しています。国外では、朝鮮半島に分布します。山地の陰樹に生える多年草です。茎は直立し、高さ50~100cmになります。根生葉は長い柄があり、茎葉は短い柄を持ちます。葉裏は白っぽいです。夏に茎の上部を分枝し、多数の白色の頭状花序をつけ、頭状花序は5つに切れ込んだ管状花よりなります。総苞は白紫色です。葉が開く前の葉と茎は、山菜として食用にされます。

 和名「破れ傘(ヤブレガサ)」は、芽出しの頃の若い葉の様子が「破れた和傘」に似ることによります。

 

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