観察日記

ナニワズの黄色い花が綺麗です

 「藤棚そば」のナニワズです。「ロックガーデン西側道路斜面」でも、咲き始めました。

 北海道と本州の主に日本海側の山地に生える雌雄異株の落葉小低木で、高さ80cm位になります。根茎は、肥大して柔らかく、茎はしなやかで、葉は互生、質は薄く柔らかく、全縁で、葉の先の方が広くなります。花は、4月頃葉脈に数個の黄色い花をつけます。果実は、球形で7月頃赤く熟し、盛夏に落葉し、秋から新しい葉と翌春の花の蕾が生えます。

 別名エゾオニシバリ。オニシバリに似て北海道に産するために名付けられました。

カンアオイが雪が解けて出てきました

カンアオイ(ウマノスズクサ科)  マグノリア通りの西側の通路の外にあります。

 日本固有種です。関東地方南部から紀伊半島東部の地域に分布します。山地の樹下に生える常緑多年草で、根茎は地表近くを斜めにはい、筋が多く多肉で暗紫色です。葉柄は長く汚紫色で、葉表面は濃緑色を呈し、白斑や葉脈があり、毛がまばらに生えています。晩秋から初冬に暗紫色で黄緑色を帯びた花を半ば地にうずもれて咲きます。茎は非常に短く、茎の先に1葉と1花をつけます。花のように見えるのは花弁ではなく3枚の萼片です。萼片の中に雄しべ12個、雌しべより短いです。雌しべ6個、花柱の上部は2裂して尖り、基部に柱頭があります。本園では開園期間の11月30日までは開花せず、冬期間の雪の中で開花して、雪融けした後、落ち葉をのぞくと萼片が現れます。カントウカンアオイともいいます。

 和名「寒葵(カンアオイ)」は、徳川家の家紋のモチーフとなっていることで有名な二葉葵(フタバアオイ)に近縁で、冬でも葉が残る常緑性であることにちなみます。

アカシデの赤い冬芽が目を引きます

 園内の道路沿いには至る所にアカシデが植栽されています。赤い冬芽が目を引く樹木です。アカシデはカバノキ科の植物ですが、カバノキ科は雌雄同株(しゆうどうしゅ)で、1本の木に雄花と雌花が共存します。そして、雄花は尾状花序となり、垂れ下がるのが特徴です。

アカシデ(カバノキ科) 「野草の丘道路沿い」「七草の庭西道路沿い」「ロックガーデン」にあります。

 北海道南部、本州、九州、朝鮮半島に分布しています。山地や平地に生える高さ10~15mの落葉高木です。雌雄同株(しゆうどうしゅ)で雌雄異花(しゆういか:同じ個体の植物に雄性と雌性の花が別々に存在すること)です。新葉と花芽が同時に開きます。雄花序は前年枝の葉腋から垂れ下がり、初めは赤みを帯び後に黄褐色になります。雌花序は枝の先端の芽から出て垂れさがります。アカシデは7対程度の葉脈があり、イヌシデは12対ほど、クマシデは15対以上あります。
 和名「赤四手、赤垂(アカシデ)」は、若芽が赤いこと、美しく紅葉するからで、「しで」は紙垂(しで:しめ縄に付ける四角くヒラヒラした紙)のことで、花穂の垂れ下がる様子が似ているからの命名です。

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