雪が消え、ようやくクリスマスローズの芽生えが見られるようになりました。吉林の庭の南側の斜面でみることができます。昨年は雪が少なく3月半ばには開花していたので、3週間以上遅い開花となりそうです。ローズの名前が付いていますが、クリスマスローズはバラではなく、フクジュソウと同じくキンポウゲ科の植物です。山形では雪解けとともに咲き始める早春の植物ですので、クリスマスの時季は雪の下に埋もれていることが多いと思います。今週末には咲き始め、今月下旬ころまで見ることができると思います。
観察日記
セリバオウレンが20株ほど咲きました。
セリバオウレン(キンポウゲ科) 「ハーブ園」の北側にあります。
日本原産。日本海側に分布するオウレン(キクバオウレン)の変種とされ、本州から四国の山地の木陰に自生する 常緑の多年草。草丈はおよそ20cm位。地中の根の表面は鮮やかな黄色、根茎からひげ根を多数出します。 葉のつき方は2回3出複葉。オウレンは1回3出複葉。表面には光沢があります。小葉は長さ1.5~5cm、幅1~3cmで、縁は粗く欠刻状になるか羽状に浅く裂けます。長い葉柄があります。春先に花茎の上部に2~3個の花を総状につけ、花には雄花と両性花があり、ともに白色で、数個の萼片・花弁が放射状に出ます。萼片の方が花弁より大きく、花弁状に目立ちます。雄花の雄しべは多数あります。果実は袋果で輪状につきます。
和名「芹葉黄連(セリバオウレン)」は、小葉がセリの葉のように細かく切れ込むのが名の由来ですが、まだ、葉は出ていません。
ミズバショウの仏炎苞(ぶつえんほう)が開きました。
ミズバショウの仏炎苞(白い部分)が開いてきて、ミズバショウらしくなってきました。でも、開花はまだです。
仏炎苞の中にある棒状のものは肉穂花序(にくすいかじょ)といいますが、そのブツブツの中から、4枚の花被片と4本のおしべと1本のめしべが出てきます。そして、おしべやめしべは花被片を押し上げて、一度にではなく順番に出てきます。これが開花なのでまだということになります。
3月30日から、ミズバショウの成長を見てみたいと思います。
左の写真では、葉芽だけが最初にでています。次の写真では仏炎苞が閉じて槍のように出てきます。その時、仏炎苞はくるまった状態です。そして、今日、仏炎苞は開き、マントの頭巾のように開き、中の肉穂花序が見えるようになりました。
【言葉解説】
仏炎苞(ぶつえんほう)
植物の 苞(ほう) のうち、 肉穂花序 (にくすいかじょ) を包む大形のもの。
苞(ほう)
蕾(つぼみ)を包むように 葉 が変形した部分 。
肉穂花序(にくすいかじょ)
穂状花序 の花序(花の付き方や咲き方のこと)が多肉質になったもので サトイモ科 の植物にみられます。
多肉質な太い花軸に 柄のない多数の小花を直接つける花序のことを 肉穂花序といいます。