観察日記

エゾユズリハ 常緑低木青々と

 エゾユズリハ(ユズリハ科)は、常緑低木です。ほかの植物がおおかた葉を落としている中で青々としています。東北地方南部以南に自生する常緑高木のユズリハにたいして、エゾユズリハは北海道や本州中部以北の日本海側に自生します。多雪地の林床に適応したユズリハの変種といわれているようです。積雪に耐えられるよう、高さは1-3m程の低木であること、そして、重い雪に耐えられるように枝は粘り強くしなります。

 ユズリハは譲葉と書き、春先に新芽が出ると前年の葉が次の世代に譲っていくように落ち、そのことが命を譲るように見えたことが名前の由来のようです。

河井醉茗(かわいすいめい)氏の「ゆずり葉」という詩は、次のような言葉から始まります。印象深い詩です。

子供たちよ。
これはゆずり葉の木です。
このゆずり葉は
新しい葉が出来ると
入り代わって古い葉が落ちてしまうのです。

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雪の野草園 赤い実が目立ちます

山形の市街地も初雪を観測した11/27 野草園は雪に覆われました。そんな中で雪を被った赤い実が綺麗です。ツルウメモドキ、カンボク、アオハダ、イイギリの実に積もった雪、気温が上がるとすぐに解けてしまいます。明日は無くなってしまうのでしょうか。

アキニレ 黄葉とたくさんの翼果

 おおかたの樹木が落葉している中で、「スワンヒルの庭」周辺にあるアキニレ(ニレ科)の黄葉を見ることができます。近づいて見ると、黄色くなった葉の間にたくさんの実を付けています。実は風散布型で、翼が付いていている翼果です。風によって遠くに飛んでいくようにできています。

 「ミズバショウの谷」にはハルニレ林がありますが、主に北日本を中心にした寒冷地に自生するのがハルニレです。それに対し、主に西日本に自生するのがアキニレです。野草園では、ハルニレと比較して観察することができるようにアキニレも植栽してあります。ハルニレの花は春に開花し、アキニレの花は秋に開花します。このことが、樹木の名前の由来になっています。

開園日について

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