観察日記

ショウジョウバカマの不定芽

 早春に私たちを楽しませてくれるショウジョウバカマは、二つの繁殖方法をもっています。ひとつは、種子による繁殖方法。そして、もうひとつは葉の先にできる不定芽による繁殖方法です。古い葉の先に小さな不定芽が作られ、次の世代を残していくという方法です。ある書籍によると、日あたりのいいところに生える個体群よりも、林床に生える個体群の方が不定芽を作る確率が高いようです。日あたりも良くない場所に生育する個体群は、種で増えるよりも確実な方法を身につけていく必要があったのでしょうね。

 ショウジョウバカマの葉の寿命は長く、3年に及ぶものもあるといわれています。葉は雪の下でもロゼット状に広がり、緑の葉のままで冬を越します。早春に目覚めたショウジョウバカマは、茎を立ち上げ花を咲かせます。

立冬の風景

今日は二十四節気の立冬、暦の上では冬ということでしょうか。今朝の野草園の最低気温は1.5℃、今シーズンまだ一度も最低気温にはなっていません。素晴らしいお天気、穏やかな立冬です。

ヤマユリの実が割れて種子が見えます

野草園7月の人気植物、ヤマユリの実が割れて種が見えています。一度に種がこぼれないようにでしょうか、割れた実の脇には網のようなものがあります。ひとつ割ってみると、種がカードを重ねたように何枚も何枚も入っています。図鑑には300個ほどの種が入っていると書いてありましたが、試しに数えてみると500個も入っていました。翼のついた種子は、割れた実が風にゆれると少しずつ飛ばされていくようです。植物の生存戦略には驚くばかりです。

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