観察日記

シモバシラが花をつけました

 頂いた鉢植えのシモバシラが「学習センターピロティ」の階段に置いてあります。なかなか山形では見ることが難しい植物なのでご紹介します。

シモバシラ(シソ科)

 本州(関東地方以西)、四国、九州に分布します。日本固有種です。山地の木陰に生える多年草で、茎は四角形でかたく、高さ60cm位になります。葉は対生し、短い柄があり、広披針形で先は尖り、縁に鋸歯があり、脈上に細毛があって、下面に腺点があります。秋、枝の樹部の葉腋に長さ6~9cmの総状で一方に花をつける花穂を出し、短い柄のある白色で小形の唇形花を多数つけます。

 和名「霜柱(シモバシラ)」は、冬枯れた茎に氷の結晶ができるので名付けられました。

 シモバシラの茎は冬になると枯れてしまいますが、根はその後も活動を続けるため、枯れた茎の道管に水が吸い上げられ続けるそうです。そして、外気温が氷点下になると、道管内の水が凍って、茎から霜華(しもばな、そうか:氷の結晶でできた氷柱)ができるのだそうです。見るのが楽しみです。

 

食べてはいけません!! テングタケ

 「大平沼西側の東屋前」のテングタケです。ここ数日で一気に成長しました。群生しています。一見おいしそうにも見えますが、誰もがその名前を知っている毒キノコです。テングタケと言うと同じ仲間のベニテングタケをイメージされる方が多いようです。ベニテングタケは、見た目がオレンジ色でゲームや童話・アニメなどにも登場しますが、毒性はテングタケの方が強いと言われています

 カサは直径が4~25cmほど色は褐色または黄土色を帯びた褐色で中央部の方の色が濃くなっています。カサの表面には白いイボが無数にあり、湿気が多い時にはヌメリがでます。ヒダは密に並んでいて、柄は高さが5~20cm程度で根元にいくほど太くなっており柄の中ほどの箇所に白いツバが見られます。柄の基部は丸くなっていて一番太く、球形のツボで覆われています。このツボのフチの部分はリング状に反り返るという特徴があり、色は白色で、柄に離生しています。

 食べると消化器系、神経系の中毒症状が起こり、嘔吐、腹痛、下痢、痙攣、運動失調、幻覚、視力障害、興奮、頻脈、発汗などで酷い場合は呼吸困難や昏睡状態に陥る事もあります。 先月、公園内で採取したキノコを画像で検索し、食用であると判断し、食したところ中毒症状になった事案が発生しました。それが、テングタケでした。イボもツバも脱落することがあるため、画像検索を安易に信用することは危険が伴うようです。最も有名な毒キノコでありながら、毎年中毒事案が報告されています。

ナニワズの新しい葉と来春に花となる蕾

 「藤棚そば」のナニワズの様子です。

 ナニワズは、夏に落葉し、秋に新しい葉と翌春に咲くの花の蕾が生えてきます。やがて訪れる厳しい冬を、新しい葉と蕾でじっと耐えます。本園は11月末をもって冬の休園に入りますが、4月の開園とともに皆さんをお迎えする花の一つが、ナニワズです。

開園日について

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