観察日記

まっすぐ天にむかって・・・ ホオノキの冬芽

 「自然学習センター西側」のホオノキ(モクレン科)です。

 ホオノキの冬芽には、葉を収めている葉芽(ようが)と、花と葉の両方を収めている混芽(こんが)に分けられるということで、写真に収めてみました。明確な区別がつきにくい冬芽もあるのですが・・・。

 葉芽は、高い場所を確保し効率よく日光を受けるために、細くて長い枝についているようです。混芽は、大人の手のひらに余るほどの大きな花と重い実を支えるために、太くて短い枝についているようです。 

 冬芽も枝も、まっすぐ天にむかって伸びています。

レンゲツツジの葉も花も綺麗ですが、冬芽も美しいです

レンゲツツジ(ツツジ科)

 北海道南西部から九州に分布します。草原や林縁に生える落葉低木です。葉の展開と同時に朱橙色の花が開花します。1個の花芽から2~8個の花が咲き、日本のツツジの中ではもっとも大きです。花びらの上側に斑点があるのと、葉の表にしわがあるのが特徴の1つです。有毒植物で家畜が食べないので牧場などに多くあります。

 和名「蓮華躑躅(レンゲツツジ)」は、つぼみの様子が蓮華に見えることからあります。

春に向けて・・・ ユキツバキ

 「マグノリア通り」のユキツバキが、たくさんの冬芽(花芽)をつけています。

 本州の東北地方(岩手県・秋田県以南)から北陸地方(滋賀県北部)の日本海側の多雪地に生える常緑低木で、高さは2mほどです。多雪地帯に適応したタイプで、幹は地をはい、平たい半球形の樹形を作ります。ヤブツバキと比べると、葉と花弁は質が薄く、雄しべの花糸が黄色で、1本1本開きます。ヤブツバキは白い花糸で茶筅のようにまとまります。

 皆さんがご存じの椿油の原料は、ヤブツバキの実です。ヤブツバキは一本立ちし、ユキツバキは写真のように株立ちします。

 和名「雪椿(ユキユバキ)」が表すように、雪に耐えて育ちます。枝がしなやかで豪雪に押しつぶされても、春に枝を持ち上げて開花する力強さを持っており、野草園でも多くのユキツバキは写真のように雪囲いを行わず、冬を迎えます。

 

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