観察日記

キチジョウソウが咲きました

 キチジョウソウが咲きました。「マグノリア通りのオオヤマザクラ下とエゾユズリハ下」「料金所の円形花壇」で見られます。草本では、園内最後の開花となります。

 本来は関西以西の樹林内の陰地に生える多年草で、茎は地上をはい、葉は30㎝位で群がって生えます。晩秋に花の茎を直立し、淡紫色の小さな花を穂状につけ、花被片は6個、下半分は筒になり、上半分は分かれて外に反り返ります。雄しべ6、子房は上位、花序の上部は雄花、花の後に紅紫色の球形の液果を結び、翌年になっても残ります。

 和名は「吉祥草(キチジョウソウ)」。この花が咲くと家に良いこと(=吉祥)が起きるという中国の言い伝えに基づきます。

レンゲショウマの種

 開花の時季には、レンゲショウマをめあてに多数の方がご来園くださいます。数を増やして、より多くの方に鑑賞いただけるよう、今日は種の採取を行いました。

 一つの種の大きさは3mm程でしょうか、昆虫の蛹を思わせる実の中に、最後の写真にある種子を抱えています。

ハウチワカエデの名は、葉を天狗の羽団扇(はうちわ)に見立てたもの

ハウチワカエデ(ムクロジ科)

 日本の北海道および本州の中部以北に分布します。国外では朝鮮半島に分布します。山地に生える落葉樹です。樹高は5~10m。小枝の皮は粘着性があります。葉は対生し、縁には重鋸歯があり、花時の葉両面には白色の軟毛があります。成葉では裏面の脈上や脈腋にのみ毛が残ります。春、新葉とともに暗紅色の小花を下向きにつけます。雄花と両性花が混生します。花軸や花柄には綿毛があります。萼片5、花弁5、雄しべ8。翼のある果実には毛があります。メイゲツカエデともいいます。葉柄が長いものは、コハウチワカエデです。

 和名「羽団扇楓(ハウチワカエデ)」は、葉の形を天狗の羽団扇に見立てたものです。楓は葉がカエルの手に似ていることからです。

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