観察日記

ボタンヅル

「藤棚」横でボタンヅルが咲いています。

 日本では、本州、四国、九州に分布し、山野の日当たりのよい草原や林縁などで、低木林や他の草などにからんで生育する木質のツル植物です。茎は2~4m程に伸びてまばらに分枝し、葉は対生で柄があります。夏に茎の先や葉腋から柄のある花序をだし、乳白色の小さな花を多数つけます。萼片は4個で十字形にならび花弁のように見えますが、花弁ではありません。雄しべ、雌しべは多数あり、花柱は白色で羽毛状です。

 和名は「牡丹蔓」。 葉の様子がボタン(牡丹)に似ていて、つる性であることからつけられました。雄しべがとても長い。萼片と同じかそれ以上の長さがあるようです。この時季、白い花は涼しげに見え、いいですね。

ヒメキンミズヒキ

「案内番号13番から東トイレに向かう杉林の道沿い」に、ヒメキンミズヒキが咲いています。

 北海道(南部・西部)、本州、四国、九州、屋久島に分布します。山地、丘陵地の林下や渓側の沢筋などに生育する多年草で、茎は細く直立し高さは30~50cm位、まばらに分枝し枝も細く全体に毛が生えます。葉は互生し奇数羽状複葉3~5個で、まれに7個の小葉からなります。先端はあまりがとがらず円形または鈍形で、縁には円みのある粗い鋸歯があります。葉の裏面には不明瞭な白色の腺点と托葉があり、葉柄の基部に合着します。夏に頂生の総状花序を出し、花は黄色で直径約5mm、花弁は細くなります。雄しべは5~8本で、果時の萼筒も小さいようです。

 キンミズヒキとヒメキンミズヒキの違いは、雄しべの数が10~13本に対して5~8本、花径が8~10㎜に対して5mm、高さ50~150㎝に対して30~50cm等で区別できます。中でも、葉の形が尖っているか・丸みを帯びているかが区別しやすいと感じています。(1枚目の写真参照)。

ミヤマトウキ

「ロックガーデン登ってY字路を右に進む」と、ミヤマトウキが咲いています。

 北海道南西部、本州中部地方以北に分布し、亜高山帯から高山帯の岩礫地や渓流沿いの岩上などに生育する 日本固有種の多年草です。高さ20~50cmになり、 葉は広三角形で2回3出複葉、表面につやがあります。茎葉にはセロリに似た独特の香気があります。基本種のトウキに比べて小葉や裂片が広く、花期は7~8月です。茎頂か、分枝した先端に径10cmの複散形花序をつけ、花は径3mmの白色の5弁花です。花序の下にある総苞片は普通はありませんが、あっても1個です。小花序の下にある小総苞片は線形で数個あります。果実は長さ4-6mmで楕円形で、分果の背隆条は脈状、側隆条は翼状になります。

 5つの花弁がしっかりと一つの花を作っています。うっすらと紫色が見てとれます。

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