観察日記

園内に一番多いケイタドリ

ケイタドリ(タデ科) 「七草の庭」、「ツツジの丘」、「ひょうたん池」西側にあります。

 北海道西南部から本州中部に分布する山野に多い多年草です。日本固有種です。根茎は横にはい肥厚し、皮は褐色です。茎は高さ2~3mで、少し弓状に傾き、中空で質は硬く、緑色で日に当たると紅色となります。葉は互生で柄があり、裏面は淡白色です。雌雄異株です。夏から秋にかけて、茎の上部の葉腋から花序を出し、白色の小さな花をつけます。萼は5裂し、花弁はありません。

 和名「毛痛取(ケイタドリ)」は、傷薬として若葉を揉んでつけると血が止まって痛みを和らげるのに役立つことから、「痛み取り」が転訛して名付けられました。「毛」は葉や茎に毛があるからです。

イタドリが至る所で花を咲かせています

 園内にはイタドリ、オオイタドリ、ケイタドリの3種類がありますが、違いがあまりよくわかりませんでした。そこで、調査し、やっと納得しました。自信をもって教えられます。「マグノリア通り」の№1の所にあるのはイタドリでした。今後、オオイタドリ、ケイタドリを紹介していきます。今日は、そのイタドリです。

 イタドリ(タデ科) 「七草の庭」にもあります。

 中国から台湾、朝鮮、日本各地まで広く分布している山野に生える多年草です。根茎は地中を貫いて伸び、木質で黄色です。茎は直立あるいは斜めに傾き、草丈は1.5m位です。茎は中空で分枝します。葉は互生で柄があり、葉は卵形~広卵形です。先が尾状にとがります。基部は切形です。裏面は淡緑色です。雌雄異株です。夏に葉腋や枝の先に複総状様花序を出し、小さな白色の花を多数つけます。萼は5裂し、雄花の雄しべは8、雌花の雌しべは3花柱あります。

 和名「痛取(イタドリ)」は、傷薬として若葉を揉んでつけると血が止まって痛みを和らげるのに役立つことから、「痛み取り」が転訛して名付けられました。漢字では「虎杖」とも書き、軽くて丈夫なイタドリの茎が杖に使われ、茎の虎斑模様から「虎杖(こじょう)」と呼ばれたことによります。

ヤマアジサイはやさいしい花のつくりです

ヤマアジサイ(アジサイ科) 「ハーブ園」の北道路沿いにあります。(植栽)

 本州では関東より西、また四国、九州に分布します。国外では千島列島、台湾、中国南部に分布します。山地に生える落葉樹です。高さ1m位になります。葉は対生で柄があります。夏、枝先に散房花序をつけ、多数の花を開きます。周囲には青か白、または淡紅色の花弁状の萼片からなる装飾花をつけます。中央の両性花は萼片も花弁も5です。雄しべ10、花柱3です。蒴果は小さく倒卵形です。日本海側に多いエゾアジサイに比べると、太平洋側に多い本種は、花も葉も小さいです。別名サワアジサイという名からもわかるとおり、湿った林内や沢沿いに生えています。花の色に変化が多いです。

 和名「山紫陽花(ヤマアジサイ)」は、文字通り山に生えるアジサイということです。

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