観察日記

チドメグサが満開です

チドメグサ(ウコギ科) 「ひょうたん池」西側のシバの中から、ムラサキサギゴケやヘビイチゴと一緒に生えています。

 本州・四国・九州・沖縄・小笠原に分布します。関東地方以北では冬に枯れてしまい、先端だけが残ります。国外では、朝鮮南部・中国を経てアジアの暖帯・熱帯域、オーストラリア、アフリカにまで分布しています。道端や人家近くに生える常緑の多年草です。糸状の細い茎が地上をはい、葉には長い柄があり互生で、葉面に光沢があります。夏から秋に、葉腋に細い柄を出し、その先に散形花序をなし、白色の小さな花を多数つけます。花弁5、雄しべ5、子房は下位です。

 和名「血止草(チドメグサ)」は、この葉の汁を傷口につけると血が止まることからつけられました。

キンコウカ

 「ロックガーデン」のキンコウカです。

 北海道、本州の中部以北に分布し、亜高山から高山にかけての湿原、湿地などに自生する多年草です。夏に、長さ20~35cmの花茎を立て、開花直前のつぼみの花被片は外面中央が緑色で、開花すると花糸に縮れ毛が密生します。総状に多数の黄色い花を下方から咲かせ、花被片は緑色になります。

 和名は「金黄花」「金光花」。花が金色に輝いて美しいから。素敵な名前です。

アワモリショウマ

 「七草の庭北東側」に咲くアワモリショウマです。

 本州(近畿地方以西)、四国、九州の山地に自生し、観賞植物として庭園に植えられる多年生草本です。葉は2~4回三出複葉、小葉は披針形、基部はくさび形、堅くて光沢があります。上部に円錐花序を出して、多数のピンクの小花をつけます。「アワモリ」は花の様子を泡に例えました。お酒の泡盛とは関係ないようです。「ショウマ」は、根茎が薬草となるサラシナショウマ(秋に開花)によく似た穂状の花をつける植物にこの名が充てられています。

 鮮やかな濃色の花々が咲いている中で、本種は淡いピンクです。しかも、本園では木陰に咲いているため、一層つつましさを感じます。写真では、どこまでお伝えできるか、ぜひ、実物で確認いただきたい花です。

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