観察日記

シロバナヤエウツギ

 「ロックガーデン」を登り始めると程なく、シロバナヤエウツギを見ることができます。

 北海道南部、本州、四国、九州の山地で見られる落葉低木で、樹高は1~1.5m程度です。幹や枝は中空で、よく枝分かれし、若い枝は赤褐色を帯び毛がはえます。葉は対生する単葉で、卵形~卵状披針形になり、葉の両面には星状毛がはえてざらつき、縁には細かい鋸歯があります。葉柄には星状毛がやや密にはえます。枝先に円錐花序を出し、花序には星状毛が密にはえ、花序の下につく葉には葉柄があります。花は鐘形の八重咲で白色、萼には星状毛が密にはえます。

 山地で見ることができ、さほど珍しくはないということですが、一つ一つの花は、小さくても豪華で綺麗です。

ヤエドクダミをご覧になったことはありますか?

 「料金所脇」のヤエドクダミです。ドクダミは至る所で見られますが、八重咲きの品種をご覧になった方は少ないのでは?

 地下茎を伸ばして増えるので、しばしば大群落になることがあります。全草に独特の臭気があります。葉は先のとがったハート形で質は柔らかく全緑で互生し、茎頂に1~3㎝の穂状花序を付け直径2~3㎝の白花を咲かせます。白い花弁に見えるものは総苞片です。複数枚の総苞弁の間に、花弁も萼片もなく雄しべと雌しべだけの小花が隠れています。

  一部緑色の総苞片から、葉に近い性質であることが分かります。普段見慣れた品種と少し違うだけで、とても新鮮な気分になりますね。

ナツツバキ

 「吉林の庭」で、ナツツバキが咲き始めました。

 ナツツバキ属ではもっとも花が大きく、山中に生える落葉高木です。樹皮はなめらかで10年目位になると古い樹皮がはげおちます。夏に柄のある大きな白い花を開きます。花弁は5枚でしわがより、裏面には白い絹毛があり、ふちは波打ち細かい鋸歯があります。

 夏に咲く椿。ロマンチックな名前に惹かれ、ずうっと開花を待ち望んでいました。まだ蕾が多く、花はこれから楽しめそうです。樹皮のなめらかさが、写真から感じていただけますか?

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