観察日記

ヤマボウシ

 園内各所にあるヤマボウシが咲きました。写真は学習センター側のヤマボウシです。

 日本では本州の東北地方南部から九州の屋久島まで、および朝鮮半島、中国に分布し、山野に自生する落葉高木です。花や葉はハナミズキに似ています。花びらのように見えるのは苞で、その中心に淡黄緑色の小さな花が20~30個密集します。花弁と雄しべは4個、雌しべは1個です。秋に果実は赤く熟し、苞は段々ピンク色を帯び、花後にはサクランボのような果実をつけます。

 和名は「山法師、山帽子(ヤマボウシ)」。丸いつぼみの集まりを坊主頭に、白い苞をそれの頭巾に見たてました。3週間ほど前までは、苞の色が緑色で、遠目には葉との区別はつきませんでした。今は、見事な白頭巾です。少しずつピンク頭巾に変化していくのも楽しみです。

ウリノキとユリノキ ついつい言い間違いそうになります

 ウリノキはミズキ科、ユリノキはモクレン科で全く違う花を咲かせます。でも、ついつい言い間違えてしまうのは、私だけでしょうか...。

ウリノキ(ミズキ科)「ひょうたん池」西側 ③近く、「東トイレ」南側、深樹の小径にあります。

 中国の中部と東北部、朝鮮半島と日本では、北海道、本州、四国、九州にやや普通に分布する山地に普通に生える2~4mの落葉小高木です。幹はほぼ直立し、樹皮に裂け目はありません。葉は大型で互生し、浅く3~5裂し稀に不分裂です。裂片の先は長く伸び、葉身基部は深く湾入します。花は咲いたと思うと、すぐに落ちてしまいます。花弁は6枚で線形で、著しく外側に巻き込んでいます。雄しべは12個あり、葯は黄色で細長いです。果実は楕円形で藍色に熟します。

 和名「瓜の木(ウリノキ)」は、葉の形がウリの葉に似ていることからつけられました。

ユリノキ(モクレン科) 「ナナカマドの森」の西北側にあります。

 北アメリカ原産で明治初期に渡来して、公園樹や街路樹として植えられる落葉樹です。高さ45mに達することもあります。幹は直立分岐します。葉は長い柄があり、互生です。淡緑色で葉質は薄く硬いです。托葉は大型です。枝先に緑黄色の大型の花を1個つけます。萼は3、花弁6。雄しべは多数あります。心皮は多数で花托に密着しておいます。別名ハンテンボク。英名は「チューリップ・ツリー」。トラフアゲハの幼虫の食草の1つです。

 和名「百合の木(ユリノキ)」は、花がユリの花を思わせることから、ユリノキの名がつきました。

バイカツツジ

 「マグノリア通り」と「ロックガーデン」のバイカツツジが咲きました。まだわずかしか咲いていませんが、それでも例年は7月の開花です。やはり、今年は早いようです。

 北海道(渡島半島)、本州、四国、九州に分布する低山地に生える高さ1~2mの落葉樹です。葉は柄があり、枝先に輪状に互生し、初夏、枝先の葉に隠れて白色で紫色の斑点のある花をつけます。花冠は五つに裂け、雄しべは5本で、上の2本は短く、花糸に白毛が密生して仮雄しべ化し、下部の3本は長く先が曲がっています。

 白地に紫色の斑点が素敵ですね。梅に似た花を付けるところから、梅花躑躅と名付けられました。どうでしょう、似ていますか?

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