観察日記

ムシャリンドウ

 「マグノリア通り」のムシャリンドウです。

 本州中部地方以北から北海道に、国外では、朝鮮半島、中国北部、東シベリアに分布しています。日当たりの良い草地に生える多年草です。茎は根ぎわから群がって直立し高さ15~40cmで四角張っています。葉は対生で柄はごく短く、茎・葉とも毛があります。茎の上部に青紫色の長さは3㎝くらいの唇形の花をつけ、下唇が発達し、濃い紫色の斑が入り、羅生門蔓(ラショウモンカズラ)にやや似ています。萼は鐘状で5つに裂け、雄しべ4本のうち2本は長くなります。

 和名の「武佐竜胆」は、滋賀県近江八幡市武佐町で発見された種であるとの説がありますが、その地には自生していません。もう1つの和名「武者竜胆」は、造園用語で「根元から数本の幹が立っている状態」を「武者立ち」といい、この言葉が和名の由来という説もあります。リンドウの名がついていますが、リンドウ科ではなくシソ科となります。

ノアザミ

 「大平沼北側土手」「ミヤマカスミザクラ側」でノアザミが咲き始めました。

 日本の本州、四国、九州の他、アジア大陸にも変種が分布する多年草です。アザミの多くのものは秋に開花しますが、本種は春から初夏にかけて咲きます。茎は60~100cm、時には2mにもなるものがあります。葉は刺が多く、柄はありません。茎につく葉は互生で毛があり、初夏に紅紫色の管状花よりなる頭状花序をつけます。稀に白、紅のものもあるようです。総苞は球形で総苞片は先が鋭く刺針があり、総苞片は直立し粘液をだして粘ります。春から初夏にアザミで総苞が粘るのはノアザミと思っていいようです。

 紫色が鮮やかです。「自然の色の美しさにはかなわない」とつくづく実感します。

 

 

キリンソウが咲き始めました

「学習センター前の花壇」で、キリンソウが咲き始めました。

 シベリア東部・中国・朝鮮半島と日本の北海道・本州・四国・九州の山地の日当たりのよい岩場などに分布します。海岸の岩上や山地の草原、林縁などに生える多年草です。太い根茎から茎を群生し、高さ5~30cmで、葉は一般に互生し倒卵形または長楕円形で先端はややまるく、基部はくさび形でほとんど柄はありません。茎の先に多数の黄色い花をつけます。萼片は5個で緑色、花弁は5個で披針形で先は鋭く尖り、雄しべ10個で花弁より短いく、雌しべは5個です。

 和名の由来は二通りあるようです。一つは「麒麟草」。肉厚の葉と黄色い花を、中国の古書に出てくる頭に肉厚の一本の角があり、胸の色が黄色の想像上の動物「麒麟(キリン)」に例えたというもの。もう一つは 「黄輪草」。黄色い花を輪状に咲かせる姿からです。皆さんはどちらの説がお好みですか?

 

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