観察日記

ベニバナイチヤクソウが花を咲かせました

ベニバナイチヤイクソウ(ツツジ科) ロックガーデンの山頂近く西通路から見られます。白プレートの奥です。

 日本では北海道、本州中部地方以北に分布します。国外では、朝鮮、中国東北部、シベリア、カムチャツカ、アラスカに分布しています。常緑の多年草です。葉柄があり、葉身は円形または卵状楕円形です。葉の先端は円く、基部はやや心形になり、縁には目立たない細かな鋸歯があります。葉の間から長さ15~25cmになる花茎を伸ばし、総状花序をつけ、8~15個の桃色から濃桃色の花を下向きに咲かせます。花茎は赤みを帯び、1~3枚の広披針形の鱗片葉があります。萼片5。果実は蒴果。高山植物としては、人気がありますが、半寄生植物であることから非常に栽培は難しいです。

 和名「紅花一薬草(ベニバナイチヤクソウ)」 一薬草は、一番よく効く薬草の意味です。紅花は花の色によります。

ヤマグルマが咲きました

ヤマグルマ(ヤマグルマ科) 「ロックガーデン」と「スワンヒルの庭」の西側の林の中にあります。

 本州(山形県以南)、四国、九州、琉球、伊豆諸島に、東アジアでは、台湾、朝鮮半島南部に分布しています。山中に生える落葉樹で幹は直立し、高さ17m位になります。葉は枝先に集まってやや輪状につき、長柄があり、革質で光沢があるのが特徴です。春、枝先に総状花序を出し、黄緑色の両性花を開きます。苞は早く落ちてしまいます。花柄は長く、花被はありません。雄しべは多数、葯は淡黄色です。心皮(「花」の各要素は「葉」の変形と考えられ、雌しべを構成する「葉」を「心皮」(しんぴ)といいます。)は5~10。樹皮から鳥もちを作り、トリモチノキともいわれます。春先でも葉が赤く色付いてものもあり、とても目立っています。

 和名「山車(ヤマグルマ)」は、車状に葉が付くことによります。

葉の大きさでは、こちらも負けていません。トチノキです。

トチノキ(ムクロジ科) 花が見やすいのは、「マグノリア通り」の西側の木です。

 水気を好み、適度に湿気のある肥沃な土壌で育ちます。果実は、熟すにつれて厚い果皮が割れ、少数の種子を落とします。一般的に「栃の実」と呼ばれて食用になります。栃餅で有名です。

 和名「栃の木、橡の木(トチノキ)」は、朝鮮語での実の呼称が語源になっています。漢字の栃も和字で、十千(トチ)=万とし実が多いことからきています。

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