観察日記

落葉が進み イイギリの赤い実鮮やか

 黄葉していたイイギリ(ヤナギ科)の落葉が進み、鮮やかな赤い実が目立つようになりました。葉が桐の葉に似ていることと、大きな葉で飯を包んだことからイイギリ(飯桐)という名前があるようです。ブドウの房のように見える赤い果実がナンテンの実に似ているので、別名ナンテンギリ(南天桐)とも呼ばれることがあります。葉が落ちた後に赤い実は青空に映えますが、残念ながら今日は少し薄雲がかかっています。

 雌雄別株なので、隣りにある雄の木には全く実がなっていません。(「スワンヒルの庭」の東側で見ることができます)

クサボタンの綿毛が最高に伸びてきました

クサボタン(キンポウゲ科)

 日本固有種で、本州全体に広く分布し、山地の草原や林縁などに生育しています。茎は直立し、高さは1mになります。茎の下部は木化して直立しますが、上部は木化しないで、見かけでは多年草と言いたくなる半木本植物です。茎の先端に散房花序を形成しますが、キンポウゲ科なので花弁はなく、花筒を形成しているのは淡紫色の顎です。4片の顎は開花時には反り返ってカールします。花後に雌しべの花柱が綿毛状に伸びてきます。

 和名「草牡丹(クサボタン)」は、葉がボタン(牡丹)に似ることからつきました。

マルバノキの花

 「ログハウス」裏に、マルバノキ(マンサク科)の花が咲いています。今年の花はいつもの年と比べるとやや小さめ、径1cmのも満たない花です。野草園では、シーズン最後に咲く樹木の花です。名前の由来になっている円い葉が特徴的ですが、背中合わせに咲く五芒星のような形の暗紅紫色の花はもっと特徴的です。ベニマンサクという別名もあります。中部地方から中国地方・四国に局所的に自生し、最終氷期の遺存種と言われている日本固有種です。中部地方から中国地方、そして四国に局所的に自生しているようです。

開園日について

アーカイブ