観察日記

ハリギリが元気です

ハリギリ(ウコギ科) 

 「料金所」入って直ぐの西側に実生苗があります。大木は「ナナカマドの森」の南、道路わきに大木があります。今回は観察しやすい「料金所」のそばのハリギリの成長を観察してみました。

 日本全土、千島列島、朝鮮半島・中国の山地に分布します。山地に生える落葉樹です。幹は直立し高さ25m内外に達し、高くそびえ、樹皮は暗褐色で、枝に刺があります。葉は長い柄があり互生で毛をもちます。初夏、枝先に数本の花茎を出し、その頂に散形花序をなし、緑黄色の小花をつけます。花弁5、雄しべ5、果実は黒く熟します。センノキともいいます。材はケヤキに似た年輪模様が美しく、建築材や家具材などに使われます。

 和名「針桐(ハリギリ)」は、材がキリに似ていて、枝に刺があることからつきました。

ウラシマソウがたくさん出てきました

ウラシマソウ(サトイモ科) 

 園内ひょうたん池の西側にもありますが、マグノリア通りの円形花壇「オオヤマザクラ」の西側に6株程小群落をつくって咲いています。

 日本の本州、四国を中心に、北海道と九州の一部に分布する宿根草の多年草です。茎先に肉穂花序(花軸が多肉化して花が表面に密生したもの)を出します。 花序は仏炎苞に覆われています。 仏炎苞の名は、仏像の背景にある炎形の飾りに見立てたものです。 仏炎苞の色は暗い紫色です。 また、花序から付属体が細長いひも状に伸び上がり、途中から垂れ下がるのが特徴です。

 和名「浦島草(ウラシマソウ)」は、花序の先端の付属体は釣り糸状に長く伸長するので、浦島太郎が持っている釣り竿の釣り糸に見立てたとされています。

ミヤマカスミザクラ、一気に開花が進みました。

ミヤマカスミザクラ(バラ科)  料金所入って直ぐの西側にあります。

 本園の元職員の志鎌節郎さんが以前からこの場所に自生していたサクラの木が、他のサクラとは違っていることを発見しました。そこで、サクラ研究の第一人者の東京大学名誉教授の大場秀章先生に詳しい研究をお願いしたところ、ミヤマザクラとカスミザクラが自然交配したサクラであることがわかり、2012年8月に和名「ミヤマカスミザクラ」と論文に掲載されました。学名は発見者の志鎌節郎さんの貢献を讃えて「Cerasus x shikamae H.Ohba」と命名されました。世界で当園でしか見られないサクラです。。花弁の先端が2つに裂けていて葉と花が同時に開くカスミザクラと、花軸が枝分かれしているミヤマザクラの双方の特徴が受け継がれています。花の色は、カスミザクラよりも白いです。

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