観察日記

ネコノメソウが違うところにありました

 以前はクリンソウの谷の「ツルネコノメソウ」のある水路の土手の上にあったそうですが、いくら探しても見つかりませんでした。そうしたらなんと「クリンソウの谷」の南端、我々が通称「三角コーナー」と呼んでいる所の通路寄りの所にありました。また、「ひょうたん池の」西側のフタバアオイがあるあたりにもあることがわかりました。早速看板を作って明示したいと思います。

 ネコノメソウ(ユキノシタ科)

 南千島、北海道、本州、九州北部に分布しています。日本固有種です。山中や山麓の陰湿地に生える多年草です。茎は横に伏し、高さ5~20cmの花茎を出します。葉は対生で柄があり、淡い緑色をしています。花のそばの葉は黄色です。春、茎の頂に淡黄色(たんこうしょく)の小花が集まってつきます。萼片は4で直立し、花弁はありません。雄しべは4本あります。蒴果(さくか)は2つに深く裂け、裂片(れっぺん)は不同です。先端に1本の縫線(ほうせん)があります。

 和名「猫の目草(ネコノメソウ)」は、蒴果の縫線の深く細く裂開した様子が、瞳孔が縦に狭くなった昼間のネコの目に似ていることにちなみます。 

ヤブレガサが芽吹いてきました

 1週間ほど前にいらっしゃったお客様から「ヤブレガサの芽吹きが見てみたい。」とのご要望がありました。やっと芽吹いたのでご紹介します。

ヤブレガサ(キク科)  「ひょうたん池」西側、ミヤマカスミザクラから南に向かった歩道沿い(東側:左側)にあります。

 本州、四国、九州に分布しています。国外では、朝鮮半島に分布します。山地の陰樹に生える多年草です。茎は直立し、高さ50~100cmになります。根生葉は長い柄があり、茎葉は短い柄を持ちます。葉裏は白っぽいです。夏に茎の上部を分枝し、多数の白色の頭状花序をつけ、頭状花序は5つに切れ込んだ管状花よりなります。総苞は白紫色です。葉が開く前の葉と茎は、山菜として食用にされます。

 和名「破れ傘(ヤブレガサ)」は、芽出しの頃の若い葉の様子が「破れた和傘」に似ることによります。

 

カツラの雄花と雌花を今観察することができます

カツラ(カツラ科) 「野草の丘」「東トイレの前」は雄株です。 雌株は「スワンヒルの庭」と「つつじの丘」の間にあります。

北海道から九州まで日本全国の山地に分布します。ブナ林域などの冷温帯の渓流などに多く見られる落葉高木です。雌雄異株(しゆういしゅ)です。早春、葉が出る前に葉腋に小さな花を開きます。花弁も萼もなく、基部は苞に包まれています。雌花には3~5個の雌しべがあり、柱頭は糸状で淡紅色をしています。雄花には、多数の雄しべがあり、葯はやはり淡紅色です。秋、カツラの枯れ葉は甘い芳香がします。

 和名「桂(カツラ)」は、香りが出る=香出(かづ)るが名前の由来という説があります。

 材は丈夫で腐れにくく、軽くて柔らかく加工しやすいうえ、狂いが少ないので、家具や将棋盤、囲碁盤に利用されています。

 

開園日について

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